テニスをプレイしていると、グリップテープの選び方や交換時期に困ることはありませんか?手汗でグリップが滑ったり、ボロボロのグリップテープを使い続けてしまうこともありますよね。
今回は、プロが選ぶおすすめのグリップテープ5選と、その選び方や交換時期について詳しく紹介します。手汗対策におすすめのアイテムも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
矢野 和宜
テニスコーチ/ライター
小学生からテニスをはじめ、5年間テニススクールで子どもから高齢者まで幅広い年代の生徒の指導にあたる。現在は、テニスに関する知識と経験を活かして、プロテニスプレイヤーのYouTube動画の企画撮影およびテニスに関連するコラム執筆をしている。
テニス用グリップテープとは?
テニス用のグリップテープは主に2種類あり、新品のテニスラケットにすでに巻かれている「アンダーグリップ」や「リプレイスメントグリップ」と呼ばれるテープと、その上から追加で巻く「オーバーグリップ」と呼ばれるテープがあります。
「アンダーグリップ」は一般的に、「元グリップ」や「元グリ」とも呼ばれています。しっかりとラケットに固定されており、剥がれにくいのが特徴です。汗や汚れが付いても交換することが難しく、1本1,000円以上するので毎回替えられません。
本記事で紹介する「オーバーグリップ」は、元グリップより手軽に交換できるグリップテープです。「オーバーグリップ」は元グリップの上に巻く追加のテープで、1本300円程度で購入できます。価格も安く自分で簡単に巻くことができるため、グリップを常に清潔で滑りにくい状態を保つことができるのです。
本記事では、この「オーバーグリップ」を「グリップテープ」と称して詳しく紹介していきます。
グリップテープの役割
グリップテープは、なぜラケットに必要なのでしょうか。
テニスプレイヤーにとってグリップテープが必要な理由は、以下の3点です。
- 滑り止め効果
- 衛生面の向上
- 衝撃吸収
それぞれ詳しく解説していきます。
滑り止め効果
グリップテープは、ボールを打つ際にラケットが滑りにくくするためのもので、プレー中の安定性を保つ役割があります。相手の強いショットを受けたり、ラケットの中心でボールを打てなかったりする場合、グリップが滑ることがあります。しかし、グリップテープを使うことで、ラケットが手にしっかりとフィットし滑りにくくなるのです。その結果、ショットの安定性にもつながります。
衛生面の向上
グリップテープは清潔感を保つためにも重要です。長期間使用したグリップテープは、手汗や汚れで黒ずんできて、見た目が悪くなるだけでなく、菌の繁殖や嫌なにおいの原因にもなります。定期的にグリップテープを交換すれば、衛生面を保ち清潔にプレーができます。
衝撃吸収
グリップテープは、ボールを打つ際の衝撃を吸収し、手や腕への負担を軽減します。購入時に巻かれている元グリップだけでは、衝撃を十分に吸収できません。オーバーグリップを巻くことで、衝撃が直接手や腕に伝わることを防げます。そのため、ケガの予防や疲労の軽減、手のマメを防ぐのにも役立つでしょう。
テニス用グリップテープの選び方
テニスのオーバーグリップは、その質感によって主に以下の2種類に分けられます。
- ウェットタイプ
- ドライタイプ
それぞれの特徴と選び方について詳しく説明します。
ウェットタイプ
ウェットタイプは日本人に人気があり、筆者も常に使用しているグリップテープです。ウェットタイプは、表面がしっとりして手に密着し、安定したグリップ力が得られるという特徴があります。
ウェットタイプは以下のような方におすすめです。
- 手に水分が少ない方
- 手袋をしてテニスをする方
- 冬場で手が乾燥する方
- 握力に自信がない方
ドライタイプ
ドライタイプは海外選手に人気のあるグリップテープです。ドライタイプは、表面がサラサラまたはザラザラとした感触をしており、吸水性が高く、汗をしっかり吸収するという特徴があります。
ドライタイプは以下のような方におすすめです。
- 汗をかきやすい方
- 湿度の高い環境でテニスをする方
- 試合時間が長い方
なお、ウェットタイプが主流のため、ドライタイプは販売されている種類が少ない傾向にあります。
テニス用グリップテープのおすすめ5選
ここからはテニスコーチである筆者がおすすめするテニス用グリップテープ5選を紹介します。
【ウェットタイプ】Wilson PRO OVERGRIP 1PK
商品情報
ブランド名:Wilson
商品名:PRO OVERGRIP 1PK
価格:385円(税込)
Wilson PRO OVERGRIP1PK は、多数の世界トップ選手も愛用する信頼のオーバーグリップで、日本人プロテニスプレイヤーの錦織圭やロジャー・フェデラーも愛用しています。手にしっかりとフィットする高品質グリップテープです。
高品質で、筆者も常に使用しているグリップテープです。手への密着感がバッチリで、ボールを打ち返す時の安定感がおすすめポイントです。
【ウェットタイプ】YONEX ウェットスーパーグリップ.AC103
商品情報
ブランド名:YONEX
商品名:ウェットスーパーグリップ.AC103
価格:396円(税込)
YONEX ウェットスーパーグリップ.AC103は、テニストッププロのラケット使用率が高いYONEXが販売するグリップテープです。ウェット感に優れたロングセラーモデルで、10種類のカラーバリエーションがあります。定番のグリップテープなので、テニスをはじめたばかりの方や、グリップテープ選びに迷っている方にもおすすめです。
グリップテープ選びに迷っている方におすすめのアイテムです。長尺タイプにも対応しています。カラーバリエーションも豊富なので、ラケットの色味を変えて楽しみたい方にもよいでしょう。
【ウェットタイプ】YONEX ウェットスーパーストロンググリップ.AC133
商品情報
ブランド名:YONEX
商品名:ウェットスーパーストロンググリップ.AC133
価格:517円(税込)
YONEX ウェットスーパーストロンググリップ.AC133は、YONEXが提供する高耐久性のグリップテープです。本商品は「ウェットスーパーグリップ」よりもやや厚みがあり、耐久性が向上しています。さらに、表面に凹凸をつけるエンボス加工が施されており、握りやすさをサポートしてくれるアイテムです。
ウェット感と併せて耐久性を求める方におすすめです。筆者のテニス仲間の中には、本商品のエンボス加工が気に入って、長年愛用している方もいます。
【ウェットタイプ】Bow Brand ボウブランド プログリップ
商品情報
ブランド名:Bow Brand
商品名:ボウブランド プログリップ(3本入り)
価格:1,300円(税込)
Bow Brand ボウブランド プログリップは、テニス界でよく知られるメーカーのグリップテープです。しっとりとしたウェット感は「超感覚ウェット」と称される程心地良く手になじみ、安定したグリップ感を実現します。また、耐久性と耐摩耗性にも非常に優れており、表面の剥がれがほとんどないため、長期間使用できます。
使用感はウェット系の中でも少しサラサラした質感のグリップテープで、ウェット過ぎる質感が苦手な方におすすめです。耐久性も高く、通常のテープよりも筆者の体感で約1.2倍長持ちするアイテムです。
【ドライタイプ】TOURNA TOURNA GRIP
商品情報
ブランド名:TOURNA
商品名:トーナグリップオリジナルXL(3本入り) ドライ、ロングタイプ (TG‐1‐XL)
価格:1,089円(税込)
TOURNA TOURNA GRIPは、長年にわたって人気のある代表的なドライグリップです。このグリップテープは、世界のトッププロからカジュアルプレイヤーまで幅広く親しまれており、海外選手に高い人気を集めています。汗をかけばかく程滑りにくくなる特性があり、特に汗かきでドライな質感を好む方におすすめです。
海外選手に人気の高いドライグリップの中でも、本商品は使用率の高いグリップテープです。ウェット系グリップで滑ってしまう方には、滑り止め対策として本商品のようなドライグリップを選ぶと良いでしょう。
グリップテープの交換時期
グリップテープの交換時期は、使用頻度やプレイ環境に大きく左右されます。そこで、以下の2つの基準を目安に交換を考えましょう。
- 使用頻度による交換の目安
- 劣化した状態による交換の目安
それぞれ詳しく解説していきます。
使用頻度による交換の目安
テニスをする頻度によって、グリップテープの交換時期は異なります。使用頻度による交換の目安は以下の通りです。
- 週1回テニス:3ヶ月に1回の交換が目安
- 週3回〜毎日テニス:1ヶ月に1回の交換が目安
上記は一般的な目安であり、プレイ環境や手汗の量などによっても消耗速度は変わります。たとえば、湿度が高い環境でプレイする場合や手汗が多い方は、より頻繁に交換する必要があるかもしれません。グリップテープの状態を確認し、適度に交換することが大切です。
劣化した状態による交換の目安
グリップテープが劣化すると、プレイに支障をきたすだけでなく、ラケットをしっかりと握ることが難しくなります。以下のような劣化のサインが見られたら、グリップ交換を検討しましょう。
- 滑りやすくなった時
グリップがつるつると滑るようになった場合は、グリップテープが摩耗している証拠です。 - 変色した時
グリップテープが茶色や黒色に変色して汚くなった場合は、劣化が進んでいるサインです。 - 表面が削れた時
グリップテープの表面部分が削れてきた場合も交換の目安です。 - 表面が固くなった時
グリップテープの表面が硬くなり、握り心地が悪くなった場合も同様です。
グリップテープは消耗品であり、適度に交換することが重要です。
グリップテープを長持ちさせる方法
できればお財布的にもグリップテープを長持ちさせたい方も多いでしょう。グリップテープを長持ちさせるには、下記の方法が効果的です。
- ラケット使用後に湿気を拭き取る
- ラケットをケースに保管して湿気を避ける
- 手汗対策として「チョークレス」のような滑り止めを使用する
使用後は湿気を拭き取ることや、ラケットをケースに保管し湿気を避けることが大切です。また、手汗対策として「チョークレス」のような製品を使用することで、手の滑りを防ぎグリップテープの寿命を延ばすことができます。
グリップが滑る場合のおすすめ滑り止め対策
テニスプレイヤーにとって、グリップが滑ることは大きな問題です。一般的な対策として、吸汗性の高いグリップテープを選ぶことや、プレイ中にこまめに手を拭く方法があります。
そこで今回紹介するのが「チョークレス」です。チョークレスは、皮脂を吸収しつつ水分をはじく革新的な技術を使ったアイテムです。チョークレスを使用すれば、雨や手汗による滑りを根本から防ぎ、しっかりとラケットを握ることができます。長時間のプレイでも高いグリップ力を維持できるので、安心してプレイに集中できますよ。また、石鹸で簡単に洗い流せるため、手洗いで手軽にケアが可能です。
手汗滑りからの解放
革新的な滑り止め | CHALKLESS
CHALKLESSの8グラム入りボトル。手軽に持ち運べるサイズで、場所を取りません。ボトル1本で約40回分の利用が可能。
商品情報
ブランド名:CHALKLESS
商品名:CHALKLESS ボトル (8g)
価格:単品 3,520円(税込)
まとめ
今回は、テニス用グリップテープの選び方やおすすめ商品について紹介しました。グリップテープは、滑り止め効果や衝撃吸収、快適なフィット感を与え、プレイヤーのパフォーマンスを支える重要なアイテムです。適切なグリップテープを選ぶことで、より快適にテニスができるようになるでしょう。また、チョークレスのような滑り止め製品を併用することで、さらに安定したグリップ力を保ち、より高いパフォーマンスを発揮することができます。