手汗のせいでテニスラケットのグリップが滑ってしまうとお悩みの方は、少なくありません。そんな方でも、しっかり手汗対策することでグリップが滑りにくくなり、プレイに集中することができます。
この記事では、手汗を気にせずテニスをプレイできるようになる手汗対策を紹介します。手汗を気にせずテニスを楽しみたい方は、ぜひ参考にしてください。
加藤 晴暉
テニスコーチ/ライター
5歳からテニスをはじめ、中学では個人シングルスで東京都ベスト8、高校では団体戦で6位の実績を持つ。テニススクールで4年間テニスインストラクターとして、子どもから高齢者まで幅広く指導を行う。現在はテニスコーチと、テニスの知見を活かしたコラム執筆をしている。
テニスをする時に手汗をかくデメリット
ラケットスポーツにとって手汗は天敵です。特にテニスにおいてはパフォーマンスを大きく左右する要因となります。テニスは他のラケットスポーツと比べるとラケットが重く、操作が難しいからです。
手汗をかくことでテニスでは以下のような影響があります。
- ラケットを握る時に滑りやすい
- グリップチェンジがしずらい
- ミスが増えてしまう
- プレイに集中できない
- グリップテープが劣化し易い
湿ったグリップによってショットにズレが生じ、ミスにつながる他、手汗を気にすることで、プレイへの集中を妨げます。
また、手汗によってグリップテープの吸水性が低下しやすくなり、グリップテープを変える頻度が増えます。グリップテープの消費量が多くなり、グリップテープにかける費用も余計にかかるようになります。
テニスをする時の手汗対策7選
テニスをする時の手汗対策の主なものは、次の7つです。
- グリップテープを見直す
- グリップテープをこまめに交換する
- 制汗剤をつかう
- タオルで手をこまめに拭く
- テニス用グローブをつける
- リストバンドをつける
- アームスリーブをつける
それぞれの方法について、詳しく解説します。自分に合った対策を選んでくださいね。
1. グリップテープを見直す
グリップが滑りやすい時は、使用しているグリップテープが自分に合っていないこともあります。グリップテープには主に2種類あります。
- ウェットタイプ
しっとりとした感触で手にフィットしやすい - ドライタイプ
サラサラとした触感で海外に多い
手汗に悩む方には、吸水性のあるドライタイプがおすすめです。日本ではウェットタイプが主流で、ドライタイプのグリップテープは種類が少ないのですが、手汗を吸ってくれます。なお、ドライタイプはウェットタイプに比べて耐久性が低いため、こまめに変える必要があります。
2. グリップテープをこまめに交換する
汗を吸ったグリップテープは滑りやすくなるので、こまめに交換しましょう。元世界ランク7位のリシャール・ガスケという選手は、汗っかきのため、90秒間しかないチェンジコートのたびにグリップテープを巻き替えています。
先に解説したように、手汗対策のグリップテープはドライタイプがおすすめ。試合が続く時などは、こまめに交換していきましょう。
3. 制汗剤をつかう
制汗剤は汗の出る穴を塞いで手汗を一時的に軽減させます。制汗剤を手につけることで、グリップ力が上がります。制汗剤には主に次の4種類があります。
- ローションタイプ:ベタつきにくい
- クリームタイプ:持続性が高い
- ジェルタイプ:肌になじむ
- パウダータイプ:乾かす時間が不要
自分に合った使用感のものを選びましょう。また、パウダータイプの制汗剤は、他のものと比べて乾くまで待つ必要がないのがメリット。テニスのちょっとした休憩時間や試合中のチェンジコートでも簡単に使えるので、試合中の手汗が気になる方は常備しておくのがおすすめです。
4. タオルで手をこまめに拭く
基本的なことですが、手汗が出てきたらタオルでこまめに拭きましょう。タオルは吸水性と速乾性に優れた素材が好ましいです。薄くても機能性の高いタオルも多くあります。プレイの妨げにならない大きさのハンドタオルをポケットに入れておくといいでしょう。
5. テニス用グローブをつける
グリップ力を上げるために、グローブをつけるのも手汗対策の1つです。グローブはテニス用のものを必ず選びましょう。テニスは、打った時に手のひらに伝わる感覚が大事とされていますが、テニス用のグローブは繊細な感覚に配慮して作られています。
テニス用のグローブは手のひらの部分が空いているものがあります。夏場など大量の汗をかく時は、速乾性のあるグローブがおすすめです。
6. リストバンドをつける
タオル地のリストバンドをつけるのも、手汗が気になる方におすすめです。腕から手のひらに向かって伝う汗を吸収できるだけでなく、利き手の反対の手につけたリストバンドで、利き手の手汗を拭くこともできます。多くのプロ選手がリストバンドを使用していることからも、リストバンドの使い勝手の良さがわかるでしょう。リストバンドに慣れない人は、グリップを長時間握る利き手だけでも身につけるといいでしょう。
7. アームスリーブをつける
リストバンドと同じく、腕から手に汗が伝うのを防いでくれるのがアームスリーブです。近年トッププロでも使用している人が見られます。汗の予防だけでなく、紫外線対策にもなる他、筋肉の無駄な揺れを抑えるため、筋肉の疲労を軽減させる効果があります。手汗対策の他に紫外線、疲労の対策も合わせてしたい方におすすめです。
テニスプレイヤーにおすすめ「チョークレス」とは
手汗対策をしたいけど、グリップテープをこまめに変えるのは面倒だったり、何かを身につけるのに違和感を感じたりする方もいるでしょう。そんな方におすすめなのが「チョークレス」です。
チョークレスはパウダータイプの滑り止めですが、名前の通り白いチョーク粉ではなく、小さな透明の粒になっています。パウダータイプの滑り止めは服や荷物が汚れるのが欠点でしたが、チョークレスは透明なので服に白い粉がつくことはありません。他にも以下のようなメリットがあります。
- 汗を弾くのでグリップ力が長時間持続
- グリップテープの持ちが良くなる
- 石鹸で手を洗えば簡単に落ちる
- 食品や化粧品で使われているシリカが成分なので安心
チョークレスの使い方は、パウダータイプの滑り止めと同じように、手が乾いた状態で、小さじ半分から1杯程度を手のひらにふりかけ、両手で粉をすりつぶすように手のひらに伸ばすだけ。グローブをしていてもグローブの上から使うことができます。
チョークレスがあれば、グリップテープをこまめに変えたり、手汗対策のためのグッズを洗濯したりする手間もはぶけます。重さわずか8gと持ち運びにも便利。プレイ前に手にすり込むだけで、驚く程の滑らないグリップを体感でき、プレイにも安定感が出るでしょう。
手汗滑りからの解放
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商品情報
ブランド名:CHALKLESS
商品名:CHALKLESS ボトル (8g)
価格:単品 3,520円(税込)
チョークレスの実力を紹介するテニス関連のYouTube動画
まとめ
今回は手汗がテニスにもたらすデメリットと、手汗の対策方法を解説しました。手汗によってグリップが滑りやすくなるとミスが増えるだけでなく、手汗が気になってプレイに集中できなくなることもあります。今回紹介した対策から、ぜひ、自分に合った手汗対策を選んでください。
もしも、今までとまったく違う対策方法を探している方や、パウダータイプの滑り止めで服が汚れるのが気になると言う方がいれば、ぜひチョークレスを試してみてください。乾いた手にすり込むだけで、滑りにくい強いグリップ力を発揮。あなたのテニスが変わるかもしれませんよ。
<参考文献・URL>
※1:Quora「バトミントンはテニスより難しいですか?」https://jp.quora.com/batominton-ha-tenisu-yori-muzukashii-desu-ka
※2:ジョイナス北野田「長く巻き替えてない人はヤバイ!? 硬式テニスのグリップテープの種類と選び方」https://joinus-kitanoda.net/blog/319/
※3:tennis365.net「テニス用グリップテープの選び方」https://tennis365.net/cp/1809tennisgrip/
※4:tennis365.net「ガスケ500勝 現役8人目」https://news.tennis365.net/news/today/201804/119220.html
※5:クラシル比較「手汗制汗剤のおすすめ12選!手汗対策に使いやすいクリームタイプなど」https://hikaku.kurashiru.com/articles/01HZ4C7PF81JNJCKTFM929ZCZ3
※6:キナリノ「夏に向けてタオルやハンカチを揃えよう」https://kinarino.jp/cat2/30893
※7:テニスナビ「手袋をしてテニスをするのはありなのか?その理由と効果。」https://tennisnavi.jp/article/goods/438944/
※8:JUST STARTED「【気になるグッズ】アームスリーブ(アームカバー)はテニスにも効果あり!?」https://ijuststarted.com/armsleeve/